今思い返すと…若手だけじゃなく、ベテランまで…“グランジ・オルタナ”風味の作品を発表したのです!
VAN HALENだったら『VAN HALENⅢ』、MOTLEY CRUEなら『MOTLEY CRUE』、DOKKENなら『SHADOWLIFE』などなど。
これは言い換えれば時流に合わせた訳なんですが、大事なことは、結果時流に合わせたのに大衆も古くからのファンも歓迎しなかったという事実。
“グランジ・オルタナ”ファンからすれば、無理しているというか、しっくり来ないという感じだったと思うし、古くからのファンは好きだったバンドが芸風を変えたことによるファン離れを引き起こすことになり…二兎追うものは一兎も得ずというか、何の恩恵も受けられなかったというのが正直なところ。
そしてこの頃同時期には…“モダンヘヴィネス系メタル”も登場、正統派ヘヴィメタル系のバンドも…次々ダークな作品を発売する流れになりました。
キッカケはPANTERAの『VULGAR DISPLAY OF POWER』。
その後ACCEPTなら『DEATH ROW』、JUDAS PRIESTなら『JAGURATOR』、LOUDNESSなら『LOUDNESS』などなど。
何だったら“モダンヘヴィネス系”が産まれるキッカケともいわれている『METTALICA』をリリースしたMETTALICAでさえ、その後そのムーブメントよりの『LORD』『RELORD』といった作品をリリースした賛否両論を巻き起こすまでに至りました。
アーティストってとても繊細で敏感で、だからこそ自らの血肉にしながら時流に合わせた作品をリリースしようと思う訳なんでしょうが…それは受ける音楽ファンの気持ちと同じかというと、それが大きく乖離してしまいがちだということなんだと思います。
2024年2月6日