視覚的な部分でも徹底的に拘った“STRYPER”。
衣装の色味は“黄色”と“黒”で統一、しかもその柄は“ストライプ”に拘っています。
そう、“STRYPER”だから!
そして最も大切な音楽性の部分も…当時のLAメタルの貴重であった“バッドボーイズ・ロックンロール”的な、ちょっとワイルドで男くさい、猥雑な感じのスタイルのバンドが多かった中、STRYPERはしっかりプロデュースされて、ワイルドというよりは洗練された内容のアルバムを数多くリリースしたのでした。
で、肝心なのはその曲なんですが…これがまたキャッチーで覚え易い、シングル向きの曲が多く、その一方でヘヴィメタルのファンが好む曲もちゃんと収録していて(しかもとても良い曲)…マニアにも普遍的な音楽ファンにも刺さるバンドなのでした。
特にバラードが秀逸で、シングルカットした曲は全米チャートでも上位にまで昇りつめる大ヒットを連発!
大事なのは…表面的な部分だけじゃなく、真の実力も兼ね備えていたこと!
STRYPERは…当時多くのバッドボーイズロックンロールのフォロワーたちが気付けなかった、“シーンで埋没するリスク”をいち早く感じ取ったバンドであった訳です。
界隈の中で評価されても中々その輪は広がって行きません。
ブレイクするかしないかの境界線は…“より多くの人に評価されること”。
しっかりとアプローチの仕方を考えながら活動したのがSTRYPERだったのです。
勿論、STRYPERのようなスタイルだけが正解だとは思いません…ひたすら自分のやりたいことを追及して行くことで成功を手にするアーティストだって居ます。
海外であれば…AC/DCとか、YNGWIE MALMSTEENとか…日本で言うなら人間椅子さんとか。
ただ思うのは…大きく言うとどちらかかなぁ、と思います。
2024年1月25日