ひろし師匠は2015年11月3日にお亡くなりになりました。
90歳だったそうです。
ただひろし師匠がお亡くなりになるまでずっと“あした順子ひろし”として漫才をされていた訳ではなく、ひろし師匠は2010年に体調を崩されて休演、以降ステージに立つことはなかったそうです。
思えば“あした順子ひろし”師匠としてご一緒したことは、とても貴重で、とても大切な思い出となっています。
浅草公会堂で催された漫才協会の興行で…オープニングで全員集合する際、舞台袖に用意された椅子にちょこんと座っていたひろし師匠、キュートだったなぁ。
浅草東洋館の楽屋も何度かご一緒させて頂きました。
よくよく思い返してみると…ひろし師匠が楽屋で賑やかに会話しているお姿を目にした記憶がありません。
勿論私とはキャリアが違い過ぎるし、当たり前と言えばそれまでですが…諸先輩方に対して臆せず話し掛ける私なのに…それって、ひろし師匠が醸し出す無言のオーラと言いますか、例えるなら武道の達人のような、仙人のような…ある種の“氣”のようなものを感じたからかもしれません。。。
ひろし師匠が療養されている間、順子師匠はずっと浅草東洋館に出続けていらっしゃいました。
漫談だったり、内海桂子師匠とだったり、こいる師匠とだったり。
しかしながらそんな順子師匠も、ひろし師匠が亡くなられて以降は浅草東洋館の舞台に立つことはなくなってしまいました。
順子師匠は仰っていました。
「ひろしさんが居なくなったらね、私は漫才やめるって決めてるんだ」と。
そして、完全に浅草にも出入りされなくなってしまいました。
お会いして話すことが出来ないのはとても寂しいですが、やっぱり順子師匠らしいなぁ…そんな風に思うのでした。。。
2023年１１月２１日
