とどのつまり、(これはヘヴィメタルに限ったことじゃないですが)ミュージシャンという職業は、芸人における司会だったり放送作家だったりお芝居だったりというような、立ち位置的に“親戚”と言えるような仕事は殆どなく、とにかく「ミュージシャンとして一発当てる」ことで闘っていくしかないように思うのです。
勿論芸人だって常に「一発当てる」という意識は誰しもにあるように思いますが。。。
そしてJ-ROCKの場合、シングルヒット、タイアップなど、選択肢も複数あるように思います。
昨今ではYouTubeで曲が話題になり、そこから一気にスターダムを駆け上がるパターンもちらほら散見されます。
要は目立つチャンスが増えている訳です。
ところがこれがヘヴィメタルとなると、その辺りのアプローチも中々難しいんじゃないかと思うのです。
ジャンル的に普遍的により多くの音楽ファンに、浅く広くファンになって貰うような類ではなく、そもそもニッチなジャンルと言って良いし、曲単体というよりもアルバム志向のジャンルだし、故に曲単体のような瞬発力の部分が期待し難いので…より一層大変なんじゃないかと思うのです。
それでもANVILのように長きに亘って続けられる理由はまさに、音楽にも(お笑いと同じように)中毒性があって、自分が作った曲を自分自身が演奏し、その演奏に身を委ねるお客さんが熱狂する姿を観る…それはもう、何よりも自己承認欲求が満たされる瞬間なんじゃないかと思う訳です。
ましてANVILは脚光を浴びる経験もある訳で…そりゃあまぁ忘れられないのも当然の話か。
芸事って縛れば結局同じなんでしょうねぇ。。。
何だか切ない話になって来たようにも思えるのですが、実はそうではありません。
2024年3月11日