SCORPIONSはドイツのバンドで、結成は1965年。
結成当時からヨーロッパ特有の憂いに満ちたハードロックが信条のグループで、その類の音楽性が好みに合ったこともあり、日本でも早くから人気となりました。
そんなSCORPIONSが少しづつアメリカのマーケットを意識した音作りへと変化し、1982年のアルバム『BLACKOUT』が全米で大ヒット。
続く1984年のアルバム『LOVE AT FIRST STING』も大ヒットし、SCORPIONSは全米において確固たる地位を築いたのでした。
〔これでSCORPIONSの未来は安泰〕と思いきや…当の本人たちはそう思えなかったのかもしれません…続く1988年リリースのアルバム『SAVAGE AMUSEMENT』は、今まで以上にアメリカのマーケットに寄せた内容のアルバムを作ったのです。
当時流行していたシンセサイザーの導入、BON JOVIが全米No.1大ヒットさせた名曲“Livin’ On A Prayer”が使用して話題になった“トーキング・モジュレーター”を導入したり…曲もひたすらポップで、とにかく“全米で売れる”ことに執着した内容は当時物議を醸すこととなりました。
商業的にも前作、前々作程のセールスを記録することは出来ず、次作『CRAZY WORLD』では、一層アメリカナイズされた作風となり…結果“Wind Of Change”という大ヒットバラードで成功を収めるのでした。。。
ヘヴィメタルって、何処か閉鎖的で一部のマニアのための音楽、というイメージがあるように思いますが…その実、ヘヴィメタルがブームだった1980年代には大きな商業的成功を手中にするバンドが居たのです。
2024年2月23日