具体的な話を1つご紹介しましょう。
漫才協会に入ってから…少しずつ近しくさせて頂いている方で真木淳師匠という方がいらっしゃいます。
お歳は…80を優に超えてらっしゃいます。
演芸の世界には“子弟制度”というものがありまして、分かり易く言えば“師匠”と“弟子”という関係性のことなんですが、その師匠と呼ばれる方もかつては弟子だった時代がある訳です(全ての方々に当てはまる訳ではありませんが)。
私が以前組んでいた“Wコロン”というコンビの“W”の始祖にあたる方は、“Wけんじ”というコンビで一世を風靡した方々。
私自身リアルタイムでその活躍を観ていた訳ではないのですが…全盛期には多忙を極め、ヘリコプターで移動したという逸話も残る程。
真木淳師匠はそんな“Wけんじ”師匠のお弟子さんでした。
故に淳師匠と私は同じ“W一門”ということで、かねてからご一緒する機会が多くあり、今では私自身は“W一門”から外れた扱いになっているようですが…今でも定期的に食事会などをセッティングしたりして、個人的にご一緒させて頂く機会を作るようにしています。
淳師匠は“漫才師”というよりも、むしろ喜劇でのご出演のイメージが強い方で。
淳師匠が演じる“お婆ちゃん”は絶品で、おとぼけで、人喰ったようなことをしたりして、とにかくツッコミを混乱させる様は絶品の一言!
漫才協会の公演に出られていた時は、袖でよく笑わせて頂いたものです♪
現在は活動の場を“浅草21世紀”という、演劇公演を行う劇団に移されているのですが…個人的にはまた漫才協会にもご出演頂きたいと思う方の一人です。
そんな淳師匠、とにかく穏やかな方で、感情の起伏もなく…今まで怒られたことは一度もありませんし、誰かに対して怒っているような様子も見たことがありません。
しかしながら…芸事に対しては非常に厳しくも的確な目を持っていらっしゃる方なんです。
2023年09月30日