さすがに怒鳴りつけられたりはないと思っていましたが(その位の信頼関係は築けていたと思います)、勿論若造の生意気なお願いですからね…渋い顔をされることは十二分に考えられました。
何せこいる師匠は思ったことが直ぐに態度に出たり、はたまたハッキリと仰る方ですからねぇ。
そして気になる答は!?
こいる師匠はこう、お答えになりました。
「いーよ♪いつ?」
…あまりにも軽くて拍子抜け!
私が熟慮を重ねたことがバカバカしくなるくらい、本当に二つ返事といった感じで…快諾を頂きました!
こうして私は東京漫才の大看板・昭和のいる・こいるのこいる師匠と“昭和のいる・こいるのネタ”が出来ることになったのです!
そして開催の運びとなったのが…『木曽さんちゅうのザイマン演芸会』。
改めましてこの催しがどのようなものなのか、ご紹介させて下さい。
タイトル通り、私が主役となる演芸会です(主催の時くらい、主役やっても良いじゃない?)。
私が5人のゲストの方々と漫才をする企画でして、〔これだけは絶対に譲れないこと〕、それは…トリが昭和こいる師匠であること。
表立って謳っている訳ではありませんが…この企画は“昭和こいる師匠と昭和のいる・こいる師のネタを再現する”ことが最大の目的です。
勿論他のゲストの方々も“必然”を以てお願いした方々ばかりですが…その全てはこいる師匠ありきなんです。
計3回開催した『ザイマン演芸会』。
1回目は2019年8月25日(日)会場はお江戸広小路亭、御徒町駅からすぐ近く、キャパは100席程度。
この回にお招きした、私の漫才の相手をして頂く方々は…ピン芸人の街裏ぴんく君、タレントの時東ぁみさん、プロレスラーのアレクサンダー大塚選手、ピン芸人のスマイリーキクチさん、そして…昭和こいる師匠。
お笑い芸人に拘らず、幅広いジャンルの方々との非日常の漫才を楽しんで頂く、というテーマを立てたんですが…結果、来て頂いた芸人さんには明確な見せ所みたいなものがありました。
アレクさんだったらやっぱりプロレスラーの生の迫力を舞台で体感して欲しい、そして逆水平のチョップを胸板に入れて頂くくだりを作ったんですが…これまたプロレスラーの凄みを是非味わって欲しいな、という目的もあったり。
街裏くんは普段“妄想漫談”というのをやってて、これがまぁ抜群に面白くて…YouTubeで観ててファンだったんです。
それが漫才コンビ・ダイノジさんのライブで思わぬ共演が出来ることになって…その接点からお願いしたんです♪
加えて私とビジュアルが似てるということで、兄弟漫才という設定で、街裏くんがふだんやってる妄想漫談に合いの手や振り、ツッコミを入れたものをやってみたくて…イメージは完全に出来ていました。
ぁみさんはとにかく器用なんです。
その辺の漫才師の何倍も機転が利くし、間もテンポも抜群。
可愛らしい女性がおじさんを手玉に取る漫才を観て頂きたかったり、スマイリーさんは足立区のエピソードトークが漏れなく面白くて、それを漫才仕立てにしました。
スマイリーキクチさんは足立区出身で、私は出身ではありませんが足立区在住。
そんな御縁で私が企画した色んなライブにお声掛けさせて頂いてるんですが…今回はそのエピソードを漫才仕立てにしようと思いまして。
そんなこんなでゲストの方々とやる漫才にはそれぞれの“やりたいこと”がありました。
そしてその“やりたいこと”が最も明確だったのが…昭和こいる師匠だったのです。
2023年08月11日