『昨日より今日はもっと×2!素敵』 BLOG(イケてる大人計画)

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【音響効果・住吉昇の日々の出来事「昨今明日も元気」】第53回・「音響効果の世界(仮)」第45回は「デジタルのお勉強 その9」をお送りします。「今日も元気」にそして「あしたの元気」に繋げましょう![9月12日]

音響効果の住吉昇です。
前回は、楽器やマイクなどのアナログ信号『音』をデジタル信号に変換しコンピュータとつなぐことができる「取り込んだ『音』を整音する」を勉強しました。

今回からはその取り込んだ効果音を編集していきましょう。編集に欠かせないエフェクターの紹介です。「イコライザーとは その1」です。

イコライザーとは

DAWや書籍などでEQと書かれているのがイコライザー(Equalizer)のことです。

EQとはイコライザー(Equalizer)の略で、『音』の周波数を整える時に使用するプラグインです。

 

そのEQの使い方を単純に言うと、効果音や音楽なに「音の成分」には低音域から高音域までの周波数成分が含まれていますが、その周波数成分から一部分の周波数帯域を持ち上げて増やしたり、下げて減らしたり(ブーストやカット)する時に使うエフェクターのことをいいます。

 

例えば、音源の輪郭をはっきりさせたい時や低音を強調させたい時などに使用します。

 

音響効果として使用する時には

「音質(不要な部分をカット)の音作りをする」

「音質を変更することで音作りをする」

「いくつかのトラックの重なりの聞こえを調整する」  

 

効果音はマイクなどの機材を通して録音するために元の音質と異なって聞こえる場合があります。そこで変わって聞こえる効果音の音質をイコライザー(EQ)で周波数を調節することで本来の音に戻す目的で使います。

その他の使い方として、耳障りな音(周波数)を目立たないように少しカットしたり、使用する音(効果音)同士がぶつかり合ってしまって聞こえにくくなったときなどに、その解消目的として使用することもあります。

 

音質・音色を調節するのに幅広く活躍する万能のエフェクターなのです。


ここでは「効果音」にイコライザーを使用することで得られる効果について考えていこうと思っています。

イコライザーを使用するにあたって、必ず必要になる基本知識です。 

イコライザーの基本知識(種類)

どのようなイコライザーがあるのかその種類を見ていきましょう。

イコライザーにはグラフィック・イコライザー(Graphic Equalizer)とパラメトリック・イコライザー(Parametric Equalizer)の2種類です。どちらのイコライザーも周波数帯域をブーストしたりカットしたりします。

 

グラフィック・イコライザー

周波数帯域をスアイスしたようにいくつかに分割し帯域ごとにレベルが増減できるというものです。

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AU Graphic EQ

 

周波数は固定になっていて調節するスライドが6つある6ポイントから31ポイント以上のものまであるイコライザーです。

固定された周波数のスライドを上下して調節していくもので、長官的に見た目で操作することが可能です。

 

今では効果音作りに積極的に使われることが少なくなってきましたが、ライブを中心とするPAで使われることが多いのがこのタイプです。

パラメトリック・イコライザー

特徴はグラフィック・イコライザーの周波数帯域が固定だったのに対し、パラメトリック・イコライザーは周波数帯域が可変式になっています。さらにQと呼ばれる周波数帯域幅も可変式で自由に設定できるタイプで、数字が大きくなるにしたがって狭く鋭く周波数のピンポイントに近づいていきます。より細かい設定が可能です。

レコーディングで使ったり、最終のミックス作業で使ったりしています。

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EQ3 7Band

 

種類と使用が分かったところで次にいきたいと思います。

 

イコライザーの基本知識(音域)

DAWで使われているイコライザー(EQ)は様々な種類がありますが、その基本的な使い方は全て一緒です。

イコライザーにはグラフィック・イコライザー(図1)とパラメトリック・イコライザー(図2)に分けられます。 

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グラフィック・イコライザー(図1)

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パラメトリック・イコライザー(図2)

 

効果音作成の際には自由度の高いパラメトリック・イコライザーを使うことが多いですね。

グラフィック・イコライザーとパラメトリック・イコライザーの違いは別の項目でお話すとして、早速パラメトリック・イコライザーの仕組みを理解していきましょう。

 

普段使っているDAW、ProtoolsのプラグインのEQです。

ハイカットとローカット。その他に5ポイントの計7ポイントを選択できるタイプです。

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EQ3 7Band

 

別のDAWです。Studio OneのプラグインのPro EQです。

こちらもハイカット、ローカット。その他に5ポイントの計7ポイントのタイプです。

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Pro EQ

それではもう一つ紹介しましょう。

wavesのH-EQです。こちらも上の2つと同じようにローカットとハイカット。その他に5ポイントの計7ポイントを選択できるタイプです。

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waves H-EQ

いくつかのEQを見てきましたが、共通点がいくつかというよりよく似ていますよね。基本概念が皆一緒だということでしょうか。

 

小さくて見にくいかと思いますが、縦塾真ん中の「0」を基準に「+方向」にその周波数帯域の音量を増量(ブースト)し反対に「ー方向」では周波数帯域の音量そ削減(カット)していきます。

横軸は右側から左側に移っていくごとに高音域になっていく点が共通です。

下は、ProtoolsのEQのグラフィック部分です。

 

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グラフィック部分を拡大すると、 

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グラフィックスの下の部分に数字が書かれていますが、周波数です。

20Hz〜20,000Hz(20KHz)まで表示できるようになっています。

これは人の可聴周波数域を表しています。低音域から高音域までグラフィックで見ることができるようになっています。

 

低音域

    20Hz〜200Kz 付近です。

    存在感や音圧感といった支える音の領域です。

    環境音などの低音域です。

 

中音域

    200Hz〜2000Hz(2KHz)付近です。

    音に個性がつけやすくキャラクターを与える部分でもあります。

    人の発生音域がこの帯域になります。

    緊急車両のサイレンもこの音域です。

    老若男女、人間の耳に一番聞きやすい音域だと思います。

 

高音域

    2000KHz(2KHz)以上です。

    音楽のキラキラ感や効果音の空気感などがこの音域です。

    昆虫などはこの音域に入ります。

    この部分が少ない、または無いとこもった感じがする音域です。

 

数字にはいろいろな定義があります。今回はざっくりとこの程度ぐらいで覚えておいて下さい。

 

その他にも周波数を決めるツマミが、ゲインを決めるツマミも共通です。それとQと書かれたツマミもあるという共通点があります。

 

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ツマミ部分です。

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上から

Q

ゲインの音域の幅を決めるものです。数字が大きくなると幅が狭くなりピンポイントの周波数に近づき、数字が小さくなれば幅が広がります。

 

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グラフィックのパラメーターです。

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FREQ

フリーケンシー(周波数)20Hz〜20KHzまで周波数を任意に調整可能です。単位はHz(ヘルツ)

 

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GAIN

フリーケンシーで決めた音域を持ち上げたり、下げて減らしたり(ブーストやカット)して調整します。単位はdB(デシベル)

 

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DAWで使われている多くのイコライザーには上の3つのツマミが備わっています。これらを組み合わせることで音作りが可能になります。

繊細に、大胆に音作りが楽しめるでしょう。

 

まとめ

まず外観から見てきました。いかがでしょうか。

見たことはあるけど使ったことがない方や使っていたけど使い方がいまいち分からないといった方に使い方を伝授したいと思っています。

次回以降から実際にの音声もお聞き下さい。

  

最後までお付き合いくださいまして有難う御座います。 

本日はここまでとさせて頂きます。

 

次回も乞うご期待!

一緒に「今日も元気」にそして「あしたの元気」に繋げましょう!

 

音響効果・住吉昇

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