いざ開演です!
自分の中の拘りとしては…とにかく演芸場の漫才師がやる普通の独演会にはしたくない。
ちょっと変わったチャレンジをしてみたい。
そして若手ライブの芸人としての部分と演芸場の芸人としての部分をハイブリッドさせた、唯一無二の会に仕上げたい。
この辺りを踏まえ、着替えの時間も必要だったので、音声だけのネタ(確かドラマ仕立てみたいなの)を入れたり、めくりネタみたいなのもやったように記憶しています。
新ネタなので、ネタの出来が読めない部分もありましたが…何とか無事お客さんに助けられながら笑いのある流れで会は進みます。
そして…ゲストの時間。
まずは一番手の流れ星。
何の心配もしていませんでしたが…予想を上回る塊のような笑いで会場は大盛り上がり!
ここはさすが!というしかないんですが、一方で〔最後自分らがネタやるのやり難っ〕って感じもありました。
これは笑いに継ぐ笑いでバトンを受けて、いざ自分の番になったら笑いが一旦落ち着いてしまうことがあって。
このあとのおぼん・こぼん師匠を受けて最後自分の番になった時には…というのはちょっと心配ではありました。
そして…おぼん・こぼん師匠。
流れ星の凄まじい笑いの取り方+お客さんが普段の東洋館のお客さんより若めということも加わり…条件的にはいつもと違う部分が色々あった訳ですが、そんなこと全く意に介さず…流れ星の笑いに乗じる形でまさに巧みに笑いを取りまくって行く!
それは例えるならば、ブルドーザーで地面から掘り返して行くような力強いもので、私は自分のネタを反芻しながら〔こりゃ負けた〕と出る前から白旗のような状態でした。
そして…おぼん・こぼん師匠の漫才が終わり、締め括るべく最後に出た自分の出番。
会場中に充満する余韻の中、出て行きました。
漫才の喋り出しは私です。
その喋り出した自分の声が…第一声で…おぼん・こぼん師匠とそもそも声で負けてるということに気づかされてしまいました。
そんなもん当たり前やろ!…言われそうですが、これはもうネタとかじゃない、ボリュームでもない、例えるなら深みが無いというか旨味がないというか。
そこまでは全く気づかなかったんですが、直後に出ることでようやく、元々の魅力で勝ち目がないという結果を叩きつけられた訳なんです。
2023年07月22日