山口さんのダメ出しは…他の方とは全く違うものでした。
通常、ネタをやる、それを見て頂く…その後待ち受けるのは感想。
ライブ出演をジャッジする方は…その事務所のマネージャーさんだったり、放送作家さん(見習いや新人含む)だったり、はたまた大御所の芸人さんだったり。
指摘されるのは概ね…台本に関して。
ギャグが甘いとか、設定が良くないとか、言葉選びが違うとか…そこは引き算というか、ダメなところの指摘が続くことの方が多かったりする。
そこで言われる我々は思う訳です…〔言うのは簡単だ〕と。
〔作れないのによく言うよな〕〔やれないのによくそんな偉そうなこと言えるよな〕…とまぁ、否定的なことを言われれば言われる程、こちらも反発心が大きくなるのです。
そこで代替案であったり、明らかにプラスを感じられるようなアイデアがもたらされれば納得できるのですが、そこがまぁ無いことが多い。
ネタっていうのは、作った本人が“面白い”と思って作った、云わば我が子と言ってよい作品。
産みの苦しみもあるし、どうにか納得出来るレベルのものに仕上げたのに…それをネタを作ったことが無いような人に、いとも簡単に観た感想レベルで否定されたら…それはもう感情的になるのもないって話。
立場的に言われるのはしょうがないとしても、そこにリスペクトなり、思いやりなりは欲しいのである。
そこで…山口さん。
山口さんはネタを見終わったあと、台本に対する批評を全くしないんです。
初めの頃、それが何故か分からなくて…聞いたことがあるんです。
「ネタはどうでしたか?」
「いやいや、ネタはだって君たちが面白いと思ってやってるんだろ?それを信じてやるしかないだろ?」
これにはたまげました。
それじゃあ、山口さんは一体何を見て、どう判断するのか?
2023年10月06日