人生何が起こるか分かりません。
私みたいな芸人が…何と!昭和こいる師匠と漫才が出来るのです!
しかも云わば(私の不徳の致すところで)最悪のスタートから始まった訳ですから。
私は別段何か秀でた才能がある人間ではありませんが…数少ない取り柄があるならば、それは“チャレンジ精神”。
〔やりたい〕と思ったことは、無理と思わず挑戦する。
芸人になろうと思った時もそうだし、30過ぎてコンビを組み直した時もそう。
やってみて…“ダメだ”と思えば止めれば良いだけのこと。
但し“ダメだ”と見切った時の熱の醒め方もエゲツないんですが…。
“無理だ”と思うのも、“出来る”と思うのも全て自分次第。
相手が大きければ大きい程、“無理だ”の壁は大きいんですが、実はそれはこちらが過剰に臆しているだけなこともある、そんなことをこいる師匠だったり、大竹まことさんからだったり…学ばせて頂いたように思います。
そりゃあ、さすがに気軽に♪とは行きませんけどね。
幸いなことにこいる師匠と舞台に立つに辺り、意外にも全く緊張しませんでした。
その理由は2つあって…1つは最後の漫才でこいる師匠までのタイミングで既に4本漫才をやってたので、充分に身体が温まっていたこと。
そしてもう1つは…こいる師匠が隣に居るのでどうにかなるだろ、と開き直れたこと!
…なんて格好つけて言ってますが、実際のところは…こいる師匠との漫才について言うと、ちょっと様子を見るというか、ちょっと恐る恐るやってたような感じでした。
ところが…こいる師匠が放つ矢全てがしっかり笑いとなって返って来る!
私が突っ込んでいくうち、その全てが(事前に観ていたDVDの感じで)受けるのです!
そのうち私も“イケる”という手応えというか確証を感じ取れるようになり、後半は本当に、心の底から楽しく弾けた漫才が出来ました!
もうね、そこまでの4本で細かいミスとかちょこちょこやってるんですが…それも全て吹っ飛びました!
本当に気持ち良かった!
達成感がハンパない!
その達成感の所以は“あの東京漫才の大御所・昭和こいると漫才が出来た”ということ以上に、“こいる師匠と2人の漫才でちゃんと笑いが取れた!”ことの方が大きかったのです。。。