そんな中、好児師匠は何かと私に“区議会議員”への道を勧めて来られました。
その理由は、私自身長きに亘り足立区に住み、足立区の広報番組のMCを務め、現在も足立区主催のものを含め、区内のイベントのMCに携わる機会が多いことをご存じで居て下さってたから、これが1つめの理由。
「せっかく足立区で木曽くんのこと知ってる人多いんだし、私はね、足立区のために貢献する道に進む選択は間違っていないと思うんだよね」といった感じで、足立区における私の活動スタンスを踏まえながら、“区議会議員”であることのやりがいを説いて下さいました。
加えてもう1つの理由は…“漫才以外にも仕事を持っておいた方が良い”という話で。
この点に関しては私も近年、その意味と重要性が理解出来るようになって来た次第なんですが…好児師匠はこの視点に於いて、今複数の仕事を主たる生業として持つ芸人が増えて来ている中、その先駆者的な存在と言って良いんじゃないかと思うのです。
“芸人たるもの、芸以外で稼ぐのは邪道だ”みたいな考えが古くからあるんですが、まぁ勿論人の生き方はそれぞれだし、周りからとやかく言う必要も言われる必要もない訳ですが…やっぱり私は芸事以外にも魅力を感じるものがあれば、どんどん積極的にチャレンジしたいと思うのです。
私も以前は“芸以外で稼ぐのは邪道だ”と思ってたタイプの1人。
ずっと全ての目的は“芸のため”であるべきみたいな考え方でやって来たのですが…コロナをキッカケに、芸事だけで何とか頑張って来たものが全てゼロになってしまった期間があり、その後もコロナ前に戻るまでいまだ復調途上といった状況んみある今、それって美学ではあるが、現実的ではないな、と思うようになりました。
やはり“芸人は宵越しの金は持たない”みたいな考え方は時代が違うと思うし、私自身が4人居て、そんな考え方を貫いている場合でもないという現実問題もあったりするんですが。
そしてより一層大事なのは、“世の中にある仕事は1つしかない訳じゃない”ということ。
2023年11月2日