北区のご自宅から三軒茶屋のスタジオまで“こいる師匠と2人でドライブ”。
お誘いした時は正直緊張しましたが…これが想像を遥かに上回る楽しい道中となりました!
まずは「今回もご満足頂けるようなギャラをお渡し出来なそうで…」とお詫びから。
するとこいる師匠は「我々は普段寄席に出てるからね、お金のことは気にすることじゃないないから」と優しい一言。
加えて…「そもそもね、お金で出る出ないを決めたりしないから」と、重ねて涙の出るようなお言葉も。
「お金にうるさい人居るじゃない。結局さ、それより大切なのは人との関わりだから」
「お金にうるさいと、結果大切な人との信頼関係がなくなっちゃうからね」
…今でもハッキリと覚えてます、金言の数々。
その後も話は終わることを知りません。
他にも漫才協会の師匠方や近年入って来た芸人たちの話。
思わず「ホントですかぁ!」と口をついて出て来るような話も。
近年、テレビなどで活躍する(した)芸人が続々漫才協会に入って来ておりまして、そんな芸人たちに対して忖度ない印象を色々話して下さったんですが…その中で「あの着物着て顔白塗りの芸人いるよね、彼はイーね!」の一言。
その高評価の芸人とは…コウメ太夫!
東京漫才の大看板ともあろう方が…まさかコウメ太夫を肯定的に見てらっしゃるとは…いやいや、イーんだけどね、意外ではありましたねぇ。
理由を尋ねると「テンポがね、寄席に合ってると思うんだよね」とのこと…なるほど、改めて芸の道は深過ぎます。。。
他にも当時テレビで話題になっていた、おぼん・こぼん師匠の不仲にまつわる話に対するこいる師匠の見解は…私も深く頷かされましたねぇ。。。
そしてご一緒させて頂く度、新しい話が次々出て来る昔話。
こいる師匠が凄かったのは、ご高齢の方により語られる昔話って、大概一度や二度話した(聞いた)ことをさも初めてのように語ってしまうことが多いように思うのですが、こいる師匠はそれが殆どありませんでした。
亡くなる直前まで、本当に頭の回転の速さや記憶力に衰えを感じることは殆どありませんでした。
唯一感じた部分で言うと、晩年たまに言葉がすっと出てこない時はありましたが…そんなの51歳の私でもしょっちゅうあることですからね、やはり驚愕でしたね。。。
三軒茶屋でのぁみさんとのトークも、そして三軒茶屋⇔こいる師匠のご自宅の往復の車中も…本当に楽しく貴重なひと時となったのでした。
2023年09月01日