5月2日になりました。
昨日から…漫才協会でご一緒させて貰ってました、4月30日に86歳でお亡くなりになられたことが発表された、ナンセンスの岸野猛師匠との想い出を振り返らせて貰っております。
昨日の日記はこちらから。
たった一度、地方の会館営業的な演芸会でご一緒させて貰ったナンセンス師匠。
普段やってらっしゃった漫才とは違う、それこそ往年の演芸ファンであれば知らない人は居ないと言って良いくらいの名作“旗揚げゲーム”のネタを披露されたのです!
それはもう、信じられないレベルのバカ受け!!!!
しかも途中からお客さんをステージにあげてからの、いわゆる“客いじり”における受け方の破壊力、もしかしたら…私が今まで見て来た中でもナンバーワンと言っても良い位のレベルで…本当に度肝抜かれたのです。
そして数年後。
相方の原田師匠がお亡くなりになられ、岸野師匠がお一人でステージ立つようになった時期、私は昭和こいる師匠と“昭和のいる・こいる”のネタを再現するために企画した『ザイマン演芸会』というイベントに…岸野師匠をお呼びしたいと考えました。
その理由は1つ、“旗揚げゲーム”を岸野師匠とやりたかったから。
シンプルに“旗揚げゲーム”の面白さをお客さんに堪能して貰いたかったし、私自身“旗揚げゲーム”のドカ受けの極意を知りたかったから。
しかしながら…岸野師匠は私からのお願いをお断りになられました。
断り方は…何と1枚のハガキ。
直筆で”お誘い頂き大変嬉しかった“の一文に始まり、“1人になり1人で色々やりたいことがあるので”と、これがまた若手芸人のように迸った内容で何だか少し嬉しくなっちゃった♪
いや、勿論残念でしたが…わざわざハガキで、という大ベテランらしからぬ返答の仕方に恐縮したり。
もしかしたら、岸野師匠は私がパーマネントでコンビを組みたいと思ってると勘違いされたのかな??
最後の最後まで現役を貫き通された、多くの芸人が理想とするであろう生き方で…岸野師匠は86年の生涯を終えられました。
岸野師匠のご冥福を心よりお祈り申し上げます。