今日は、最新でもなく、超有名でもない…でも、映像的に気になる、という…
【おすすめ音楽ビデオ!】の基本コンセプトともいうべき音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオを何本か、あげたいと思います。
どんな人が作ったか?
ということではなく、映像をそのまま、受け取って、見てみましょう。
そして、「今の『音楽ビデオという映像表現に関して思ったこと』」を、つらつら書いてみる、
…な、
【川村ケンスケの「音楽ビデオってほんとに素晴らしいですね」】
この、Goldfrapp の「Everything Is Never Enough」に出会った時、ふと思いました。
昨日の記事にも関係あるのですが…
…かつて、デジタルの撮影機材がここまで「身近でないころ」、この「Everything Is Never Enough」のような「画質」で、
90年代後半くらいまで、風景や人物を撮って、これくらいの「良いトーン」に仕上げる、のには、途方もないお金(フィルム…この場合、35ミリフィルム))と時間、そして卓越した技術、もちろん人力、が必要とされました。
そのころ、
これらの「超すごい技術と条件」が揃って、この映像を撮れてたら、
それだけでもうすごい!
という評価になったものでした。
当時は、映像表現の「粋(すい)」とは、
音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオにおいては、その作品がもしハイクオリティ映像であった場合は特に、
「内容ではなく、画質やトーン」の中にあった!
と、いう側面があったことは、その時代を過ごしたわたくしたちにとっては、否めない事実。
いつもいつも、高い画質・良いトーン、をめざしていたわけですから。
でも、時はくだって…
昨日の記事にように、¥100,000〜150,000のカメラで、SDカードを刺せば、4K画質の映像が誰でも取れるようになり、
わたくしたちがかつて追い求めた「映像の『粋』」は、すでに「粋」ではなくなってしまったようです。
そういう観点から、この「Everytihng Is Enough」を見ると…
たしかに!かっこいいし、アートなムード満載!
…なのですが。
高い画質、ナイス・トーン、等のコントロール方法がすでに「全員の手の中にある」、いま、
この作品の魅力は、おそらく作り手の意図に反して、低いものだと言わざるをえないのかな、と、思ってしまう。
もちろん、いい作品であることは変わりないのですが…。
いまは、映像には、その背後に「内容もしくは思想」がしっかり存在していないといけない!
でないと、「ただ綺麗なだけの映像」に、簡単に成り下がってしまう…
そんな危険をはらんでいるのだという思いを、新たにするわけなのです。
そういうことで、以下の映像…デジタルもしくは、ソフトウエアでできることを突き詰める感じ。
…見てみると、
かつては「大変であったこと」を、いまのテクノロジーで、自由自在に可能にしていく。
なぜそんなことをやるかというと、そこには「表現したい『思想』」があるのですね。
その面白さを感じます。
そして、
これなんかは「内容的な勝利!」(ちょっと、The Chemical Brothersの「Let Forever Be」めいた雰囲気もなくはないですが…)
どうですか?
おもしろいよね。思想を感じられます。
…その、元ネタ?とも言える「Let Forever Be」は、多分「ビデオ撮影」だったと思うのですが。
つまりその時点で「(フィルムでの高画質表現みたいな)テクノロジーに頼らない」という宣言がなされていたのだと、思います。
ま、簡単に言えば、
★アイデア勝負!(この意味では、YouTuberがライバル!)
か、
★テクノロジー勝負!(8Kとかになったらどうすんだろう…おそろしい)
なのですね。
そこには「画質がいい!」とか「いいトーン」とかの観点は、もはやないのかもしれませんね。
映像は、いつもテクノロジーとともにある、と痛感した今日の、
See Your Music!
でした。
【川村ケンスケの「音楽ビデオってほんとに素晴らしいですね」】
なお、兄弟ブログである【おすすめ音楽ビデオ!】で紹介したMVや映像は、プレイリストになっています。
下のリンクがそれです。
最新回から第51回で紹介した、全874本が観れます!
(そんなに見れないって…)
このブログで紹介した映像も、当然見れるので…いちどぜひ!
ね、どうでしょう、BRUTUSさん…サウンドアンドレコーディングマガジンさん…ベストヒットUSAさん…
こんな視点のブログ、いいですよね?(自画自賛)
最近は…こういう風に、いろんな「観点」から、音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオを紹介していく「テレビ番組」とか、もうないしね!と思い。
かつて、テレ朝系でやってたときのMTVの1時間番組は、そんな感じで、「あー、この音楽ビデオを見たらいいのか!」って、一つの基準になってたなあ、と、思い出しました。
そんな気分で、毎回この
【川村ケンスケの「音楽ビデオってほんとに素晴らしいですね」】
を書いています。語り口の声は小林克也さんをイメージしてますが…。
このブログが、新しい音楽ビデオ・映像の発見の場になれば!と、思っていますー。
最後は、映像関連のブログもしくは番組らしく…
淀川さん調で…
「では、またお会いしましょ。さよなら、さよなら、さよなら…!」
(淀川さん、いいなあ…)
で、ついでに、わたくし川村ケンスケ a.k.a.映像大好きkkの「音楽ビデオ/映像論」を読みたい方は…
こちらもぜひどうぞ!
今日のブログが、数日早く読めてたり、違う話題が触れられてたり、しています。
この「映像大好きkk a.k.a. 川村ケンスケ」は、こういうブログを書くことが専門ではなく、実は、いろんな種類の映像の仕事をしております。
それらの映像を、プレイリストにしてみました。
お茶のお供に、ぜひどうぞ。
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インディーズ音楽の「映像」を専門に「公開」「制作」しています。
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